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「かおパレット」
■語彙を増やし気持ちを言葉で表現する練習、相手の表情を読み取る練習
「スケール」の発展形「かおパレット」、大好評です!!……うちの子たちに(笑)
喜怒哀楽24種類の感情を顔と「色」で表現しました。
元美術系の私が、むか〜〜し取ったキネヅカを掘っくり返して簡単に説明しますと、「色」を構成するのは…
赤、青、黄、などの「色相」
明るい色、暗い色、といった「明暗」
ビビッドな色、パステルカラー、といった「トーン(色の強弱)」
…という要素が、組み合わさって出来ています。
お絵描きや写真加工アプリの色の調節バーも、そのように分かれていることがありますね。
これ、感情にもそのまま言えることだと思います。
顔が赤くなる、頭に血が上る、ブルーな気持ち…のように、「色相」で表せる感情。
真っ暗な気持ち、頭が真っ白になる、明るい気持ち…のように「明暗」で表せる感情。
強い意志、もやもやとした気持ち、薄情…のように「強弱」で表せる感情。
「ある感情」に対応するイメージカラーは人それぞれにあると思いますが、上記のような慣用表現などを踏まえながら、子どもに分かりやすい配置優先で、私なりに感情を色に置き換えて「かおパレット」を作ってみました。
これをテーブルなどに置きながら会話すると話が弾むし、とても分かりやすくなりますよ。語彙の少ない三歳児とも意思疎通が楽になりました。
例えば、ある日の帰宅後の長男との会話。
「今日、帰り〇〇くんとヤなことがあった〜!!」
「そーかあ、ヤなことあったんだあ。どんくらいヤだった?」
「こんくらい!!(指差し)」
「あー、これかあ。これは『悲しい』『悔しい』?」
「両方!!」
「両方かあ。そうかそうか。その時、〇〇君はどんな顔だった?」
「これ」
「え!!?(意外!!)ビックリしてたの!?」
「だってね〜、おれがね〜……(衝撃の事実!!)」
…みたいな展開もありました(笑)
どんな告白が飛びでても「そうか、そうかあ」と言って、聴く練習をしてますが……。
「かおパレット」にはあえて、感情を表す文字をつけませんでした。
同じ表情でも、いろんな言い方があります。
ぜひ、その気持ちはなんというのか、各ご家庭で話し合ったり、出てこない時には「そういう気持ちは、〇〇って言うんだよ」と、言葉を教えてあげて下さいね。
【2024追記】感情を表現する語彙が増えて、自分の気持ちを正確に言葉で表現できるようになると、かんしゃく・パニックが減り、アンガーマネジメントにもなり、人に困ったことを落ち着いて相談しやすくなりました。
マンガ的表現が分かりやすい子もいれば、慣れていない子もいると思います。
「目がハート」や「頭からカミナリ」など、ぜひ、実際にやってみせてあげて下さい(笑)
もちろん、目には見えないけれど、これが「空気を読む」練習にもなると思うのです(顔に血管くらいは、頑張ればできます!笑)
その昔、マンガの神様たちがなんとか感情の「空気」を見えるように表現できないか、と苦労して編み出した「空気の見える化」の技法です。
なんでも言葉通りに受け取るマジメ過ぎるうちの子も、だんだん慣れて、世界が広がってきましたよ。
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