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執筆者の写真楽々かあさん(大場美鈴)🇯🇵

本人用運動会プログラム

更新日:5月6日


発達障害のある子の運動会のパニックを予防するための工夫

No.096 

「本人用運動会プログラム」

■発達障害のある子の学校行事のパニック・かんしゃく予防の工夫


運動会が近づき、うちの子たち皆荒れ始めました

まあ、毎年のことなので、私もスタンバイしてました。ばっちこい!笑


運動会はうちの子たちにとって、一年で一番ハードルの高い行事です。事前の練習も含め、


・予定変更、イレギュラーな日課が苦手(見通し不安)

・残暑の中、体温調節が苦手。アレルギーが出やすい

・勝ち負けへのこだわり

・身体接触が多い(触覚過敏)

・ピストルの音や、音楽などの大音響(聴覚過敏)

・身体の使い方が不器用で、みんなの足を引っ張ってしまう


・・・などなど。

先生方や他のお子さん達も暑さの中、とっても頑張っているので、申し訳ないと思いつつも、ちょっとかわいそうになってしまうくらい、本人にとっては負担の大きな行事なんですね。

当然、毎年この時期は荒れ、登校しぶりなどを毎日なだめながら登校させるので、親にとっても試練の時期です。


特に、一年生の初めての運動会のときは、なにが起こるのかが全く分からず、不安な気持ちが強くなっていたと思います。今年初めての小学校の運動会の次男に合わせて、運動会用プログラムを作ります(写真は去年の長男用のもの)。


目的は「旅行のしおり」と同様、不安を減らし、安心させることです。学校からも父兄用のプログラムを頂くのですが、漢字も多く、子どもには難しい上、競技のことしか書いてないので、本人に合わせたものを作ります。学校から配布されたものに書き込むだけでもいいと思います。


<子どもの見通し不安を減らすポイント>


うちでの「本人用運動会プログラム」作成のポイントは、


朝、家を出てから、帰宅するまで書く

  • 運動会の日は、通常と登下校が違ったり、いつ教室に行くのか、着替えや解散、帰りのことまで全体の流れを書きます。


家族との集合場所、お昼の待ち合わせなども書く

  • 家族はいつ頃、どのあたりで観ているのか(もし席が取れなかったら「席まで声かけに行く」など、どうするか書く)、お昼はどこで待っていればいいか、など。


分かりやすい競技名にする

  • 学校独自の競技名は分かりにくいことがあるので、「◯年生 かけっこ」など、見て分かるものに変える。


本人参加の競技、集合場所、トイレチャンスなどを書き込む

  • 競技だけでなく、応援や演奏を聞く時など、どうすればいいか書く。


口頭でも、負けず嫌いの子には「もし負けたらどうすればいいか」を事前に教えてあげる

  • 勝負に負けるのが悔しいだけでなく、「勝ったら◯◯できる」ということが分かっていても、負けた時どうしたらいいか分からず、パニックになってしまうこともあります。

「1番以外の人は、ここに並んで待っていればOKだよ」

「もし負けても、他のクラスの勝負が終わるまで、席で◯◯くんのクラスを応援していればOK」

「もし、転んでしまって遅くなっても、次の人にバトンを渡せればOKだよ」


・・・などを事前に声かけ。これだけで、大分安心します。


クラス対抗や全体の勝敗で思い入れが強い場合、皆のことを考える心が育っていることを認めつつ、「勝っても負けても、最後まで参加できたら、夕飯は好きな◯◯食べにいこうね」など、ごほうび設定して約束したり、参加だけでも「トク」した気持ちになるような工夫をしています。


本人用のプログラムを持たせていることは、担任の先生にも伝え、紛失やパニックなどの時にフォローして頂けるよう、お願いしました。


一年生の時、長男に持たせたプログラムを、他のお子さんたちも一緒になって何度も見ていました。どんなお子さんでも「何が起こるのか」が分かっていると、安心するのだと思います


毎日二人三脚。

その子に合わせて伴走していくのは、並大抵のことではないと思います。

無事、乗り切られますよう、応援しています。

どのお母さん、お父さんも、自分で自分に金メダルあげて下さいね


 

関連著書:「発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法」大場美鈴・著(ポプラ社/2016)p.177-収録 →Amazonで見る



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