No.134
「順番カード」小さな子やADHD・LDのある子の順番待ちの練習と数感覚を育てる工夫
うちは子どもが三人いるので、夕飯の支度で忙しい時に、 「ままこれ見て!」「ぶえーん、兄ちゃんがああああ」「うるせー!かあちゃんハラ減った!」「ま〜ま!」「ぶえ〜ん」「これもう食べていい!?いい!?」
・・・と一気に来られると、マルチタスクのとても苦手な私はパニックになりそうなので、順番カードを作りました. 並ぶことや順番待ちが苦手な子も多いと思いますが、うちの子たちを観察してみると、ファーストフードやコンビニのレジ前のケース入りの食べ物なんかは、結構気長く待てるのです。
「それって、番号札くれるからでは?」って気がつきました。 で、100円ショップで、ちょうどいい小さなカード立てがあったのでget。 手書きで数字を書きました。園児の末っ娘はまだ数が分かっていなかったので、赤丸でドットも入れて分かりやすく。ホントはこんなに沢山いらないんだけど、ついでなので1〜10まで。
そしたら娘が気に入って、遊び用にもう1セット(パウチ)。結局いっぱい作っちゃいました。 (作るの面倒な方、もっと大きな数までが必要な方は公文出版さんの「かずカード」などもお勧めです。大きくて、裏面にドットが入っていて50まであります。長男もズタボロになるまで使っていました →Amazonで見る) で、これでみんなが一挙に「かあちゃーん!」と来た時に、「ちょっと待って!」の代わりに「はい、◯番で待っててね」と、順番カードを渡します。(年齢上の子になるほど、そんなに素直に受け取らないこともありますが・・・)意外と待ってくれますよ。
末っ娘はトイレなどの緊急事態に優先できるように「!」カードを「◯子ちゃんだけ、特別ね」と言って作ってあげました。
「♡」カードはゴール、ごほうび、だっこ、など、多用途に使えます。 また、順番待ち以外の、例えば園の身支度の場面でも、先日の「したくカード」と合わせて、洗面所に「1」、トイレに「2」と置いて、最後は郵便受けに「♡」を入れて、スタンプラリーのように回収して、できたらカードをママに渡してごほうび抱っこ…などの使い方でも身支度が捗ります。
お兄ちゃん達にも、宿題ややることがいくつもある場合の整理など、臨機応変にいろいろな場面で使えます。 これ、娘がとっても喜んで、カードを一緒に並べて遊んでいたら、目を輝かせて「これが3?」って、おもちゃを三個並べて「3」のカードを置きました。
なんと初めて娘が「数」が理解できましたよ!
「サン」という音と、「3」という文字の形と、実際の物の数がこの時にピタ!ッと一致したんです。 これ、子どもにとっては、ヘレンケラーが水を触って「ウォーター!」と言った時のような、大発見だと思うんです。 (このカードだけで数を一度に理解した訳ではなく、娘にはお菓子をあげる時や公園等で、その都度指を見せながら「1コね」「あと3回だけ待つね」など、地道な下地づくりをしてきて、今回それが結びついたのだと思います) 私はこの、子どもが初めて数を発見する瞬間に立ち会えるのが、毎回本当に嬉しいんです。
長男が小さな頃、ナンバープレートを指差して、目をキラキラさせて得意そうに「これ、いち!」って指を一本立てて見せた日のこと、今でもよく覚えています。 あそびや生活の中で、数感覚が育っていくんですね。 親も毎日発見。毎日新鮮な驚きがありますね。
facebook楽々かあさんのアイデア支援ツールと楽々工夫note 2015.6.26 投稿
関連著書:「発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法」 大場美鈴・著(ポプラ社/2017.2) p136-収録 →Amazonで見る