【支援ツールのシェア】TPOリスト〜SST 無料ダウンロード
実は、久しぶりに、先日長男に大バクハツしました。あ〜〜ぁ。
相手の人が一生懸命長男に関わろうとしてくれているのに、ふざけてしまって、母の逆鱗に触れたのでした。
でも、「空気が読めない」のは体質だから、怒ったところで変わりません。
長男の場合は、はっきりと不快感を表す相手ならやめられるのですが、相手の複雑な表情の読み取りや状況判断が苦手だと「内心困っているけどニコニコしてくれている」とか「呆れて苦笑いされている」なんて、ビミョーな空気は読み取れず、「相手が笑っている」=「全開でGO!!」サインが出てしまうことはよくあります。
まあ、周りを気にして空気を読んでばかりいたらできないことは沢山あるので、「行動力がある」という長男の長所とも言えますが、最低限の対人関係のマナーが守れないと、不用意に相手を傷つけ、誤解されやすくなり、本人の不利益にもつながります。
そこで、長男にTPOを教えるには、相手の態度がどうであれ、やっていいこといけないこと、言っていいこといけないことを、ひとつひとつ、プログラミングするように、具体的に視覚から入力していく必要があるんです。
今回、TPOに応じて「ふざけない時」と「心の中で言う言葉」をリストにしたカード二枚を作りました。
手描きでも何でもいいのですが、今回は、iPad・スマホに付属の「リマインダー」の画面を使いました。リスト作りが簡単で、スッキリ見やすいです。
ポイントは「本人と一緒にリストを作る」ことです。
■心の中で言う言葉のリストの作り方
うちでは「心の中で言う言葉」のリストを、例えばこんな風に話し合いながら作りました。
母 「人が言われて傷つく言葉って何がある?」
長男 「バカ、アホ、マヌケ!(即答!)」
母 「そうだね。それはどんな言葉の仲間? ◯太郎はもし言われたら、どんな感じがする?」
長男 「うーん・・・バカにしてるカンジ?」
母 「そうそう、相手をばかにしている言葉だよね(入力)。バカにされたと思う言葉は他にもある?」
……とか。
どうしても該当する言葉が出て来ないときは、「かあちゃんは◯◯って言われるとすごくイヤなんだけど、他にもそういう言葉ある?」など、ヒントを出しました。
実はこの「考えながら一緒に作る」過程自体が、とても良いSSTになります。
そして、一通りリストができたら、リマインダーの画面をスクリーンショットで撮りました。
私は、まとめメモも入れたかったので、PCに同期して、メモを重ねてから撮り直し、写真サイズにプリントしてラミネート。カードの隅に穴を開けてリングを通し、携帯できるようにしました。
これを、マジメにやらないといけない時に、長男がハメを外し過ぎていると感じたら、「今、どんな時?」とリストを確認したり、不適切なお言葉が飛び出たら、「どうするんだっけ?」と見せて気づかせます。(でも、一緒に作ったことで、一度でかなり頭に入ったみたいです)
「心の中で言う言葉」は、あえて「言ってはいけない言葉」や「NGワード」などにはしませんでした。
誰だって、本当に腹が立ったら、悪口や悪態くらい言いたくなります。
それを「禁止」にしてしまうと、「そんな風に思う自分は良くない」など、気持ちを抑え込んでしまうかもしれません。心は自由です。
でも、不用意に人を傷つけないよう、本人への信頼が損なわれないよう、「声には出さない。心の中では言っていい」と、うちでは「やっていいこと」を教えています。
たとえ空気が読めなくても、ひとつひとつ入力してTPOを教えていけば、最低限の対人関係のマナーを守りながら、お互いの誤解を減らし、いいところを活かしやすくなります。
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「うちでもやってみたい!」方は、先の通り「作る過程」も大事なので、お子さんと一緒に作ることをおススメしますが、このまますぐ使いたい・実物を参考にしたい場合、以下より、うちと同じものをダウンロードできます(はがき or L判サイズ印刷推奨)
【支援ツールのシェア】
楽々かあさん公式HP>支援ツールのシェア2の利用規約をよくお読みになった上で、ご活用下さい。
facebook 楽々かあさんのアイデア支援ツールと楽々工夫note(2016.5.13 投稿)No.166
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