■聴覚過敏のある子が教室にイヤーマフを持ち込む時の説明例
聴覚過敏のあるお子さんが、クラスにイヤーマフを持ち込む時に、周りのお子さん達に理解を得ていくための参考として、うちの「お手紙」の実例です。 次男が一年生の一学期に、イヤーマフを持ち込んだ時期がありましたが(参照:著書「108の子育て法」p169- →Amazonで見る)、今回は、3年生バージョンです。 クラス分けというのは、どんなお子さんにとっても一年間落ち着いて楽しく過ごせるかの、命運がかかっていますよね。 今年は、聴覚過敏のある次男にとっては、ちょっとハードルの高い、とっても元気で賑やかなクラスになりました。 先生も本当にご尽力下さっているのですが、新学年に加えて、エネルギー溢れる子ども達。一年生の時とは、ちょっとだけ勝手が違うようです。 次男は、人の顔と名前が覚えにくく、ただでさえ負担の大きな一学期。(先生は、集合写真に名前を書いたものを教室に掲示して下さいました!) 最近は、かなり疲れを溜めてしまい、登校前にお腹を壊したり、集中力が落ちていつも以上に字を書くのに時間がかかり、ますます課題が終わらない、ということが続いていました。 そんな訳で、次男の負担感を少しでも減らすため、イヤーマフを再度、学校に持ち込んでみよう、と本人と話して決めました。 (一度経験があることなので、目立つのが好きでない次男も、メリットを実感していて、持ち込みに抵抗感はないようです) 担任の先生も連絡帳で相談すると、快くOKして下さいました。 で、一年のときと同様、クラスのお子さんに理解して頂けるよう、分かりやすい言葉でお手紙を書きました。 グレーゾーンの次男のことの説明には、「発達障害」という言葉は使わずに、感覚の過敏性のことに焦点を当てて、書いています。 そして、今回はクラスの中にも似たようなお子さんがいて、次男と同じように困っているかもしれないと、ちょっとだけお節介の文章を追加してみました。 これを、下書きの時点で、次男に以下の点をチェックして貰いました。 ・次男にとって、書かれるとイヤなことはないか? ・3年生で習ってない漢字はないか? ・表現が分かりやすいか? 「うん、これで大丈夫!」と、本人に監修してもらった後、清書・ペン入れして、連絡帳に挟んで先生に渡し、「伝え方はお任せします」とお願いしました。 先生は、皆の前で読んで、「こういうことは誰にでもあるよね」と話して下さり、クラスの子達と話す良いきっかけになったとおっしゃって下さいました。他のお子さんの中にも「自分もそうだった」と言ってくれる子もいたそうです。 教室の後ろにお手紙も掲示して下さり、「イラストが分かりやすい!」と子ども達にも好評だそうです。 次男も休み時間等で、クラスが騒がしいなあと思ったら、イヤーマフをつけて自衛できているようです。休み時間に少しでも耳を休めると、負担感が違うと思います。 あとね。 実は今、長男も支援級・交流級でイヤーマフを使っています。 長男は視覚優位ですが、聴覚も決して弱くはないので、雑音が減って交流級で受けたテストも「集中できたから、最後まで書けた!」と言っていました。 実はこれ、支援級で使うために持たせたものを、本人が自己判断で「便利だから」と、ぷらっと交流級に持ち込んで、結果オーライ。 お友達への説明も特に必要なく、「◯太郎君だから〜」という理由で、自然な形(?)で理解を得られているようです。 ******* ※うちのお手紙は、書き方のご参考にして頂けると嬉しいですが、個人的なものなので印刷等でそのままお使いにならないようお願いします。(より多くの方向けに作り直したお手紙は、楽々かあさん公式HP>Share>支援ツールのシェア2 より無料ダウンロードできます)
********* ご購読ありがとうございます。 先日の保護者面談では、3人それぞれ、できないことはまだまだあるけれど、その子なりに随分逞しくなってきたなあという印象を持ちました。 こんな風に思えるまで、私が発達障害という言葉を知ってから6年がかり。長男が生まれてからは10年がかりです。 今、地道にお母さん・お父さんががんばっていることは、すぐには結果がでなくても、必ずお子さんの栄養になっています。身長と同じように、伸びていく時期は子どもによって違います。でも、子どもは毎日確実に、昨日よりも成長していますからね
facebook 楽々かあさんのアイデア支援ツールと楽々工夫note(2016年7月15日 投稿)No.172
関連著書:「発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法」 大場美鈴・著(ポプラ社/2016.1)p.169- →Amazonで見る