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執筆者の写真楽々かあさん(大場美鈴)🇯🇵

善悪オセロ

更新日:7月7日


子どもの認知行動療法、白黒思考を和らげる親子ゲーム

■白黒思考を和らげる、お手軽認知行動療法ゲーム


明けましておめでとうございます。 今年も当メルマガをよろしくお願いいたします!

さて、初売りセールに出かけたら、「石がなくならない回転式のオセロ」なるものに、目が止まって、つい衝動買いしました。

今回は、このオセロで(もちろん、フツーのオセロ/リバーシで大丈夫です)、親子コミュニケーションを兼ねた、完璧主義や白黒思考を和らげて物事を両面で見る思考回路を遊びの延長で育てる、お手軽認知行動療法ゲームを考えました!

…といっても、ゲームのやり方は普通のオセロと同じです。 白黒挟んで、ひっくり返すアレです。

でも、これにちょっと会話のアレンジを加えます。

まず、「何についての話か」のテーマを決めます。

うちは「学校」にしました。

楽しいお正月明けの、新学期始まるこの時期、「学校ヤダ〜」というのが、多くのお子さんの共通のグチかと思います。 うちの子ども達もご多分に漏れず、ぶつくさ言ってます。

この不満をゲームを利用して楽しく解消し、早めに膿を出し切って、スッキリしてから登校してもらおうという作戦です。

で、チーム分けをして、ロールプレイで役割を与えます。

白い石が「善のココロ」チーム。 黒い石が「悪のココロ」チーム。

どちらをやりたいか、子ども自身に選んでもらいます。

先手の「悪のココロ」チーム(長男)は、「学校」に関するグチや不満の、ネガティブな要素を一手ごとにひとつ言いながら、黒石を打ちます。「遊び時間が減る」とか「宿題めんどくさい」とか。

後手の「善のココロ」チーム(母)は、一旦、「そうかあ」「だよね〜」「なるほど」「確かに」と受け止めつつ、「でも、学校でしかできない遊びもあるよね。例えば◯◯とか」「面倒でも宿題やってきたから、◯◯できるようになったね」など、ポジティブな情報で返しながら、白石を打ちます。

そして、「善と悪の戦い」を盤上で延々繰り広げます。

途中、「ぐわあ!善のココロが負けそうだあぁぁ!」など、テキトーに戦況を盛り上げます。

終盤になると不満も出尽くして、長男は同じグチの繰り返しになってきますし、こちらも「かあちゃん、さっきからそればっかり」と言われますが、不満の解消が目的なので、それでOKです。

勝敗は、善が勝とうと、悪が勝とうと、構いません。負けると泣くお子さんには、こちらがテキトーに手加減するのもアリです。

最後に大まかでもいいので、「白が何パーセント、黒が何パーセントだったね」と、善悪の比率を振り返ります。

実は、このゲームの本当の目的は、なんでも「白か黒か」「善か悪か」などの白黒思考で捉えがちな子に、物事を両面で見る考え方を、体感で身につけてもらうことです。

世の中の大抵のことは、全部真っ黒、全部真っ白ということはありません(オセロの場合、たまにパーフェクトゲームもありますが、、、)。

でも、

・学校でイヤなことが少しあると、全てが嫌になってしまう ・テストで少しミスがあると、全ての自信をなくしてしまう ・友だちに少し気に入らない部分があると、それまでの楽しい思い出も全部吹き飛んでしまう


…とかだと、人生もったいないと、私は思います。

また、人は、本能的にネガティブ要素のほうが気になるようなので、意識してポジティブのほうを見るクセは必要だと思うのですが、あまりに自分に都合の良い情報にしか目を向けない場合でも、理想と現実がかけ離れていきます。

物事のネガティブな面、ポジティブな面は、車のアクセルとブレーキとして、両方ほどほどにバランス良く目を向けられるクセがつくと、「現実的な適応力」がついてくると思います。

この方法に慣れれば、今の心の状態をオセロで表現して、白黒の比率で表したり、「今、◯◯のことの、黒石1コしか見てないよ」と、例えて全体像に気づかせることもできます。

末文になりましたが、皆様のご家庭におかれましても、 2017年が、いいことが沢山待っている、素晴らしい一年になりますように!


 

facebook楽々かあさんのアイデア支援ツールと楽々工夫note 2016.12.23投稿_No.182

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