■LD(書字障害)のある子のサポートと療育あそびを続けた結果
かつて、漢字学習がイヤで、国語のある日は「学校に行きたくない」と、毎日のように車で送り迎えした長男も、おかげさまで、もうすぐ6年生。
今年は、支援級で自分のペースで、学年相応の学習まで進めることができたので、現在は、全科目交流級で過ごし、来年はまた、通常学級に戻る予定でいます。
そして、苦節5年。そんな長男が、交流級(通常の5年生のクラス)の授業で、ついに、黒板を写してノートが取れるようになりました! 苦手な漢字も、テストの時にはまだ苦労してますが、黒板や教科書に書いてあれば、見て写すことはできています。 姿勢も、授業態度も良いようです。 他の子達にとっては、そんなの当たり前のことかもしれないけど、かあちゃん、嬉しくて泣けてきたよ。 で、「なぜ、急に書けるようになったのか」は、うちもあの手この手で試行錯誤してきたので、「これだ!」という決定的なものはなく、 また、本人の勉強への目的意識ができたことや、自然な成長によるところも大きいと思いますが、 結局のところ、宿題などで、負担を減らす工夫とサポートをしながら、目と手の動きを育てる療育あそびを気長く続けた結果、少しずつできることが増えて自信がつき、学習に対する意欲を回復したから、ということかもしれません。
ここで、うちでやってきた、書字障害のある子のサポートと療育・合理的配慮のアイデアの簡単なまとめです。
【宿題の負担を減らすサポートと道具の工夫】
・漢字書き取りの宿題に、色鉛筆での下書き。
・筆算にはマス目、補助線。作文には穴埋めフォーマット。
・拡大コピー、ルーペ、ブックスタンドなどで見やすくする。
【目と手の動きを楽しく育てる、家庭でできる療育あそび】
・動体視力を鍛えるトラップ(パンチボール、トランポリン他)
・カドを意識して見る練習(方眼ノート、迷路、アミダクジ他)
・バランス・体幹・全身の運動(バランスボール、回転椅子他)
・その他、レジャー、親子あそび、ホビーの延長(魚掴み、手遊び、外あそび他)
【学校との連携・合理的配慮】
・「かな・漢字サポートカード」 「学年別漢字表」の持ち込み ・教科書をコピーして切り貼りした「教科書ノート」の使用 ・iPadの持ち込み(辞典アプリ、ワープロでの作文提出など) ・支援級への転籍(本人のペースでのプリント学習) サポートや療育は、なかなかすぐに結果がでるものではないので、今、がんばっている親子さんも、不安になったり、時々疲れてしまったり、やめたくなったりするかもしれません。 毎日大変な育児をされている親子さんには、まず「実際にやってみる」という最初の一歩が、とてもハードルが高いことだと思います。 そして、更に難易度が高いのが、それを「続ける」ことです。 私も、今までシェアしたアイデアは、できるだけ親子で負担なく、そしてできれば楽しく、をモットーにしてきましたが、それでも、毎日てんやわんやの中で、気長く、根気よく、続けてゆくのはしんどい場合も多いかと思います。 でも、目には見えないけど、あれこれとやってみたことは、ちゃんとお子さんの栄養になっています。 そして、お母さん、お父さんが、そばで見守り続けてくれること自体が、お子さんの成長を支えてくれます。 日々の生活を送るだけでも、十分がんばっていると思うので、それ以上に「がんばって」とは、私はとても言えません。 うちも、できるようになったことで、新たな課題も出てきましたし、大人になればパソコンで仕事をすれば、手書きの機会はほぼなくせるので、割り切って考えることもできます(私も、いつも「いざとなればパソコンあるし」と思いながらやってきました)。 でも、なんでも気長く続けていれば、時々、いいこともあります。
facebook 楽々かあさんのアイデア支援ツールと楽々工夫note 2017.2.10·投稿-No.186